ぜん息について
🫁 ぜん息とはどんな病気?
気道に 慢性的な炎症 が起こり、空気の流れが悪くなる病気
主な症状
- 咳
- 痰(たん)
- 息苦しさ
- 喘鳴(ヒューヒュー・ゼーゼー音)
※夜間や早朝に症状が強くなり、睡眠や生活に影響することも

⚠️ なぜ悪化するのか?
- 炎症が続くと気道が敏感になり、急な悪化(増悪)が起こりやすい
- 増悪を繰り返すと気道の壁が厚くなり、さらに狭くなる悪循環
- 予防的な治療 が重要で、「症状が出てから」ではなく「出ないように」コントロールすることが大切
📊 重症度と治療ステップ
| 重症度分類 | 特徴 |
|---|---|
| 軽症間欠型 | 症状が時々出る程度。発作は週1回未満。 |
| 軽症持続型 | 週1回以上の症状があるが、毎日ではない。 |
| 中等症持続型 | 毎日症状があり、夜間の発作もある。 |
| 重症持続型 | 日常生活に支障をきたすほど頻繁に症状が出る。 |
- 基本薬:吸入ステロイド薬(ICS)
- 必要に応じて LABA・LAMA を追加
- 最近は ICS+LABA配合剤 や トリプル製剤(ICS+LABA+LAMA) も使用
🚨 増悪とは?
- 症状が急に悪化し、救急受診や入院、または経口ステロイド薬が必要になる状態
再発リスク
- 年1回増悪 → 翌年も約半数が再発
- 年2回以上 → 翌年68.8%が再発
- 日頃から症状を記録し、医師と相談しながら治療を継続することが大切
💊 治療薬の種類
長期管理薬(コントローラー)
- ICS(吸入ステロイド薬):炎症を抑える基本薬
- LABA・LAMA:気道を広げる
- LTRA(飲み薬):炎症を抑える
- テオフィリン徐放製剤:咳や息苦しさ改善
- 生物学的製剤:重症ぜん息に使用(抗IgE抗体、抗IL-4/13受容体α抗体など)
増悪時の薬(レスキュー)
- SABA(短時間作用性β2刺激薬):発作時に即効
- 経口ステロイド薬:重症時に使用

🧪 検査と診断
- スパイロメトリー(呼吸機能検査)
- 呼気NO検査(炎症の程度)
- 気道過敏性試験
- アレルギー検査(血液・皮膚)
- 胸部レントゲン
- 喀痰検査(好酸球の確認)
指標
- PEF・FEV1 が80%以上 → 呼吸機能は良好
🏠 日常生活で気をつけたいこと
- 室内のホコリやカビを減らす
- ペットの毛や花粉に注意
- タバコの煙を避ける
- ストレスや過労をためない
- 気温差の激しい環境を避ける
- 定期的に医師の診察を受ける
📓 症状の記録をつけることで、増悪の兆候を早めに察知できます。
🌟 ぜん息は 適切な治療と予防でコントロール可能 な病気です。
医師と相談しながら、自分に合った治療を続けていきましょう。